7月21日は、シンガポールの行事レイシャルハーモニデー(Racial Harmony Day)。異なる民族を尊重しあう日、というシンガポールの年間行事。
シンガポールのローカルスクールに通う娘。
日本人とイタリア人ミックスなんて、だれも驚かないほどに、多様な人種の園児たち。
インド、中国、香港、オーストラリア、ドイツ、スペイン、フィリピン、イタリア。15人のクラスの中で、すでにこんなに多くの人種が交わう。
外国人として子供と一緒に、この多様な人種が住むシンガポールで、お互いの民族を尊重しあう日は、私の大好きな日。
単一民族国ジャパンで生きてきた私には、うらやましくもあるんだ。
今年は、園長先生から、日本代表として日本の紹介をしてくれないか、とお願いされた。
日本人は娘1人しかいない、今のローカル園。
日本代表を背負って、私は快くひきうけた。オフコース。
私は、浴衣を着て、寿司と折り紙で日本を紹介することにした。
去年着た甚平を見せたら「男みたいで、かわいくないから着ない。」と、いう女子のために、母親から浴衣を買って送ってもらう。
日本について発表することになった、と日本にいる母親に電話すると、母親がすごくはりきり、お願いしたものを光の速さでそろえて、送ってくれた。
昔から今までずっと、私の母親は、子供や孫に対することで、絶対に面倒くさがったりしない。
特に子供や孫ががんばろうとしていることや、楽しみにしていることに対して、こちらがひきぎみになるほどに、張り切るのだ。
寿司を作る型と、折り紙や浴衣や、その他いろいろなジャパングッズを送ってもらい、私はわくわくと、準備をはじめた。
レイシャルハーモニーデーの当日。
まず、自分の着ている浴衣を、ジャパニーズドレス、KIMONOと、紹介。
KIMONOの袖はマジックポケットになっていて、なにがでてくるかなー、とはじめから仕込んでいた寿司のおもちゃをだして並べて、子供たちが歓声をあげる。
これはあとでみんなで作るジャパニーズフード、寿司だよ、と言い、その前におりがみの紹介。
折り紙を折るのは4歳児は時間がかかるだろうと思い、折り紙を見せて、これは「ジャパニーズのおもちゃだよ。」と説明。
ただのペーパーだろ!それがおもちゃ?と笑う園児たちに、すでに作っておいた、鶴や風船やカメラを見せる。
わーお、といい子供たちが興味を示す。先生たちも、ビューティフル!と言っている。
カメラは、人数分作っておいたので、全員に渡すと、みんなで写真を撮るふりをして喜んでいた。
そのあと、寿司をみんなでつくった。
寿司にベジタリアンを要求されてしまうのが、多様な人種の中で生きるということ。
卵焼きと、卵も食べないかもしれないヴィーガンのためにきゅうりも用意した。
ちいさいしゃりに、小さいネタを乗せ、あらかじめ切っておいた海苔を園児たちにまいてもらい、ミニ寿司のできあがり。
Yummy!と歓声があがり、みんな喜んでくれた。
あーよかった。楽しかった。
多様な人種の中で生きていくというのは、楽しそうにみえるけど、日本人の中だけで生きていくよりも大変なこともたくさんあるだろう。
ルーツを大切に、そして自分らしく、成長してほしい。
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