私と娘がシンガポールに戻る前に、少しでも孫との思い出を作りたい私の両親。先週末は父親の提案で旭山動物園へ。↓
https://www.kokoasan.com/entry/asahikawazoo-10-12-2020
そして今週末は、なぜか1人で3回も行ったとことがあるという母親の提案で、富良野にある「やなせたかしの店アンパンマンショップ」に行ってきた。
「やなせたかしの店アンパンマンショップ」がなんで富良野にできたか知ってた?
富良野にアンパンマンショップができたらしい、と知った何年か前から、私はてっきり「やなせたかしは富良野出身なんだ。」と思っていた。
だから今回アンパンマンショップに向かう途中、3回も1人で来ているという母親に、「でも富良野ってすごいよねー。北の国からでも人気あるし、ラベンダーも有名だし、やなせたかしも出身だし。」と言うと、「え?やなせたかし富良野出身なの?」と質問で返された。
「え?それ以外でわざわざ富良野に公式のやなせたかし店なんて建てる?」それか100歩譲って「富良野で育った」とか。
石原裕次郎記念館が小樽にあるのだって、石原裕次郎が小樽で育ってるからに他ならない。
3回も1人で来てて、そんなことも疑問に思わないのかよ、と軽く母親に苛立ちながら、私は独自調査を開始した。
そうすると、わずか1分後に、信じられない事実が!
やなせたかしは、富良野の出身でも富良野で育ったわけでもなかったのだ。
やなせたかしは、富良野でジャム屋を経営しているおばさんから連絡をもらって、意気投合し、ジャム屋の隣にアンパンマンショップを建てたんだそうな。
このジャム屋のおばさん、「ジャムおばさん」という明らかにジャムおじさんから名前をとったであろうジャム屋を経営しているにもかかわらず、図々しくもそのキャラクターをやなせたかしに描いてもらおうと思って連絡を取ったというから、驚きだ。
「ジャムおばさんのキャラクターをやなせたかし先生に描いてもらえないだろうか?」と。普通なら妄想で終わるところですが、大久保さんはなんと自らやなせ氏に連絡を取ったというから、その行動力には脱帽するばかりです。
もし私だったら、やなせたかし先生に「ジャムおじさん」をぱくってるな、と思われたらどうしよう、とか、富良野の田舎のジャム屋がやなせたかし先生に連絡するなんて気が引ける、と思ってしまうだろう。
このおばさんの、情熱大陸か、カンブリア宮殿か、プロフェッショナル仕事の流儀で是非取り上げてほしい。
やなせたかしの店アンパンマンショップに行ってみよう
やなせたかしが富良野とは縁もゆかりもないけれど、ジャム屋さんのおばさんと意気投合して富良野にアンパンマンショップを建てたという深イイ話を知ったところで、行ってみよう。
北海道の秋晴れの空の下、ナパバレーのワイナリーのような風景を通り過ぎ、アンパンマンショップへ。
こじんまりはしているけど、アンパンマン好きにはたまらないだろう。もちろん、まだ3か月にも満たない我が娘は、喜ぶわけもなく、迷惑そうにしかめっ面をしているだけだけど。
アンパンマンの石畳に興奮して激写する私の影と、早く中に入ろう、と急かしてくる4度目の来店を果たした母親の影。
アンパンマン絵画ギャラリー~2階
2階への階段をのぼりきった先には、やなせたかしの絵画とサイン、そして名曲の歌詞が。「そうだうれしいんだ生きる喜び。たとえ胸の傷が痛んでも。」
わけもわからず元気に歌ってたアンパンマンの歌の歌詞に、大人になった今は涙さえ流せる。
あと驚いたのが、「手のひらを太陽に」って童話、やなせたかし作詞なの?ミミズだってオケラだってアメンボだって、みんなみんな生きているんだ友達なんだ、って知った後で口ずさんでみるとやなせたかしっぽい。
2階は完全に大人向けのギャラリー。丁寧に描かれたアンパンとその仲間たちに、大人たちは微笑みをたたえ、昔を思い出しながら見て回ることだろう。
ちなみにうちの旦那は、アンパンマンをホラーアニメだといって毛嫌いしている。自分の顔をちぎって他人にあげるなんて行為はホラー以外のなにものでもない、と。
お腹が空いている人を助けるためなんだよ、と言っても納得しない。
こんなにも愛と夢で満ち溢れているアニメなのに、アンパンマンを見て育つ日本の子供の教育論まで否定してくるから手に負えない。
優しい顔したアンパンマン。
アンパンマンショップ売り場~1階
1階はアンパンマンのグッズが、所狭しと並んでいる。これだけアンパンマンがあったら酔いそう。
100均に売ってそうなコップとかが600円くらいで売られてたりと、ちょっと割高な気はしたが、ネットでは売ってないとされる絵本なども売ってたので、買ってもよいかもしれない。
ショップで流れているテレビで、ドキンちゃんの妹がコキンちゃんという名前だとことを知れたことが収穫だ。
まとめ
なにも行動を起こさなければ0パーセントでしてかないけれど、行動さえ起こせば、0.0001パーセントでも夢がかなう可能性が広がる。今後、なにか凹むことがあったり、私なんて、と気が引けることがあったら、私は迷わずこのおばさんを想うだろう。そして行動するだろう。
やなせたかしが富良野の山奥に「やなせたかしの店アンパンマンショップ」を建てた経緯が知れたことが、この旅での収穫だった。
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