流産してからのパートナーとの関係性

シンガポール子育て

「子供を作ろう」、と決めて、妊娠が発覚したから、私たちは籍を入れることにした。もし私が妊娠しなかったらまだ結婚はしてなかっただろう。

パートナーとして生きていくことにはお互いなんの不便も、不満もなかった。自立した関係性と言えば聞こえがいいが、ドライな関係性。

もちろんお互いのことを尊敬し、尊重しはしてる。ただ、お互い横並びで一直線に、私は私の信じる道に進む、あなたはあなたの信じる道に進む、という感じ。あなたの失敗はあなたの失敗、私の喜びは私の喜び。

妊娠して籍を入れることにはなったけど、それはただの手段であり、目的のための義務だった。

子供を作ろう、と決めてわずか3か月目に私が妊娠したものだから、私たちは知らず知らずのうちに、「私たちはほしいものは何でも手に入れれるんだ。」と自負して、有頂天になっていったんじゃないか。

今回私が流産して、横並びでお互いの人生を歩いていたカップルが、手を繋いで一緒の人生を歩こう、と決めた。何度も何度も泣きながら、胸の内をさらけ出し、この人と一生一緒に生きていきたい、と強く想った。

「人生そんなに甘くねーんだよ。」ということを痛いほど知った。そしてそれが自分の努力では全くどうにもできないことも。

今日初めて、彼がバラの花を買ってくれた。3年半一緒にいて、初めて、記念日でもなにもない、ただの日に。

いままでは、「花を買う意味がわからない。すぐ枯れるし。それなら実用的なものを買ってあげたい。」と言われていて、私も100%それに賛成してたのに。

なんで買ってくれたの?と聞く私に、「ただきれいだな、と思って。」だって。それに嬉し泣きさえする私。本当にお互い変わった。

「花は枯れるから意味があるのかもね。」今の私なら、そんなことさえ本気で思い、涙できる。

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Cocoaプロフィール
cocoasan

2014年、旅行でたまたま訪れたシンガポールに魅了され、32歳で現地採用の銀行員としてシンガポールに移住しました。現在は、フィットネスジムを経営する夫を手伝いながら、シンガポールで子育てをしています。

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