常夏シンガポールでは、当然アイスクリームが手放せません、となるのかと思いきや、シンガポール人はあまりアイスクリームを好んで食べている様子はない。
体が冷えるものを食べない、という中華系の文化からきているのかもしれない。
ただ、本格的なアイスクリーム(ジェラート)を売るお店はいくつかあって、ジェラートの国、イタリア人旦那は、毎週末の楽しみとして、アイスクリーム屋をめぐっている。
私の中でアイスクリームと言えばハーゲンダッツやサーティワンアイスクリームなのだが、それを旦那に言ったところ、軽蔑した目で「アメリカのアイスクリームはアイスクリームではない。砂糖の付いた氷だ。」と言い放った。
ちなみに、はじめて旦那とイタリアに行ったときに、イタリア人のジェラートに対する執着に驚いた。
冬の寒空の下、夜中に、ジェラートを、お酒のしめとして食べるのだ。
日本ではしめにラーメンを、アメリカではしめにピザを、カナダではホットドックを、メキシコではブリトーを食べた私も、しめに食べるアイスクリームに違和感を覚えた。
100種類はあるのではないか、というジェラートの中から、試食を何度も繰り返しお気に入りを購入する。確かに、どのフレーバーを食べても砂糖のついた氷の味はしない。素材の味が活きたとろける芸術。
そんな芸術には及ばなくとも、芸術を知る者が数ある中から選んだシンガポールのアイスクリーム屋さん。2店にしぼられました!
濃厚ジェラートを舌の上で転がそう「Creamier」
店内の様子
シンガポールに何店舗かあるシンガポール生まれのチェーン店「Creamier」。
私たちが訪れたのはゆったりしたおしゃれエリアにある「チョンバル店」。ここはアイスクリームだけではなく、どちらかと言えばワッフルとアイスクリームがウリのお店のようで、店内ではふわふわワッフルとアイスクリームを写真に撮り喜ぶ若者の、微笑ましい姿が見られた。
旦那はもちろんそんな若者には目もくれず、真剣な顔でジェラートの種類を吟味。
店内はカフェのような雰囲気で、明るくて入りやすい。コーヒーメーカーも本格的なようなので、カフェとして使用するのもありなのかな、と思う。
ジェラート人気の種類は、
- Roasted Pistachio
- Sea Salt Gula Malaka
- Earl Grey Lavender
- Hokey Pokey
1スクープSGD3.8(約300円)、ダブルスクープSGD6.6 (約580円)
実食
写真はRoasted Pistachioと、Hokey Pokeyのダブル。ピスタチオ味は、ピスタチオのつぶつぶも感じられて、超濃厚。もはやピスタチオ味のアイスクリームを食べているのか、冷たいピスタチオを食べているのか混乱してくるほど。
Hokey Pokeyは、濃厚ミルクとほんのりはちみつがきいたアイスクリーム。こちらも濃厚、シンプルミルク味のくせに、ねっちょりと口の中でその存在感を放つ。
旦那の感想は、「近い、限りなく近い。」だった。本場のジェラートの味に限りなく近いということだろう。
シンガポール発祥のアイスクリーム屋は、密かにジェラートの本場出身イタリア人から、「合格」の通知を受けた。
サッパリ派のアイスクリーム「APIARY」
店内の様子
最近勢いを増すグルメストリート「Keong Saik Rd」近辺にあるアイスクリーム屋さん「APIARY」。
こちらはCreamierよりも若干年齢層が高いかな。店内もシンプルな感じで、カフェメニューやワッフルなんかもあるけれど、こちらのほうが「アイスクリーム屋さん」という感じ。
アイスクリームの種類もこちらの方が多い。
ジェラート人気の種類は、
- ブルーミルク
- ほうじ茶
- APIARY
1スクープSGD3.8(約300円)ダブルスクープSGD7.2(約630円)。
実食
私が食べたのはココナッツとAPIARY。看板メニューの「APIARY」は、ミルクとはちみつフレーバーのアイスクリームに、チョコレートチップをまぶしたもの。チョコレートとはちみつといえども甘さ控えめさっぱりとしている。
そしてココナッツアイスクリームは、もっとシャーベット状になっているのかと思いきや、濃厚でココナッツミルクがきいている感じ。
旦那は静かに「GOOD」と言った。
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私個人の感想は、APIARYの方がおいしい。さっぱりしているのにコクがあり、食べやすい。
旦那に、「ねえねえ、どっちがおいしかった?」と聞くと、「両店合格だ。ただ、おいしい場所にランキングを付ける必要はない。」と、評論家ぶったむかつく答えが返ってきた。
イタリア人が絞った「シンガポールで限りなく本場に近いおいしいアイスクリーム屋さん」2店でした~。
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